2026-05-05

「監理技術者」と「専任技術者」

建設工事において、どのような技術者を配置すべきかは、「工事金額」や「下請けに出す金額」によって決まります。「監理技術者」と「専任技術者」について、それぞれの役割と必要となる工事の条件を整理して説明します。

1. 監理技術者が必要な工事

監理技術者は、特定建設業許可が必要な大規模な工事において配置が義務付けられている技術者です。
具体的には、発注者から直接工事を請け負った特定建設業者が、その工事を施工するために締結した下請契約の代金総額が5,000万円以上(建築一式工事の場合は8,000万円以上)となる工事で配置が必要です。

監理技術者の主な役割は、下請負人の指導監督、施工計画の作成、工程管理、品質管理、安全管理など、現場全体の統括的な施工管理を行うことです。
監理技術者となるには、①1級施工管理技、1級建築士、技術士を取得するか、②①の資格を持たない場合でも指導監督的な実務経験(2年以上)があれば要件を満たします。③国土交通大臣が認定した者も監理技術者になれます。
ただし、土木工事、業建築工事業、電気工事業、管工事、業鋼構造物工事業、舗装工事業、造園工事業では、①1級施工管理技、1級建築士、技術士を取得するか②国土交通大臣認定を得た場合のみ監理技術者となれます。
実際に監理技術者として工事現場に配置されるには、監理技術者資格者証の携帯と監理技術者講習の受講が必要です。

2. 工事現場での「専任」が必要な工事

「現場に専任(他を兼務せず、その現場にのみ従事)で技術者を置かなければならない」というルールは、主任技術者・監理技術者のどちらにも適用されます。
公共工事・民間工事、元請工事・下請工事を問わず、公共性のある又は多数の者が利用する施設若しくは工作物(個人住宅と長屋を除く原則すべての施設)に関する重要な工事で税込4,500万円(建築一式工事の場合は9,000万円)以上の建設工事現場の配置技術者(主任技術者又は監理技術者)は専任であることが求められ、当該工事の工事期間中は、他の建設工事現場の技術者として配置できません。ただし、監理技術者補佐を配置した場合は、2現場まで兼務できます。

3. 営業所技術者

営業所技術者は、工事現場ではなく営業所ごとに常駐して、請負契約の適正な締結や履行を確保する役割の技術者を指します。建設業許可を受けているすべての営業所に、許可業種ごとに配置する必要があります。
営業所技術者は、原則として現場の技術者にはなれません。ただし、「営業所と現場が近接していて」かつ「その工事が専任を要しない規模」であれば、例外的に現場の主任技術者や監理技術者を兼ねることが認められます。

前後の記事