主任技術者及び専門技術者。その違いとは?
主任技術者と専門技術者は、どちらも建設工事の適正な施工を確保するために配置される技術者ですが、その役割や配置が必要となる場面に違いがあります。
主な違いは以下の通りです。
1. 主任技術者
主任技術者は、建設業者が請け負った建設工事を施工する際に、工事現場における施工の技術上の管理をつかさどるために置かなければならない技術者です。
• 配置の義務: 建設業者は、元請・下請にかかわらず、施工するすべての工事現場に主任技術者を置く必要があります。ただし、発注者から直接請け負った工事で、一定金額以上の下請契約を締結する場合に必要となる「監理技術者」を置く場合は除きます。
• 職務: 施工計画の作成、工程管理、品質管理、安全管理、および現場で作業に従事する者への技術的な指導監督を誠実に行う義務があります。
• 資格: 許可を受けた建設業種に関して、一定の国家資格(施工管理技士など)や、学歴と実務経験の組み合わせ、あるいは10年以上の実務経験を有する者である必要があります。
2. 専門技術者
専門技術者は、主に一式工事業(土木一式・建築一式)の許可を受けた業者が、自ら許可を受けていない専門工事を施工する場合などに、その専門工事の技術管理のために配置される主任技術者です。
• 配置の義務: 主に以下のケースで必要となります。
◦ 土木一式工事や建築一式工事を施工する際、その工事に附帯する他の専門工事(軽微な工事を除く)を自ら施工する場合。
◦ 許可を受けた建設業に附帯する他の建設工事(軽微な工事を除く)を自ら施工する場合。
• 役割: 許可業種以外の専門的な工事を自ら行う際に、その特定の専門工事部分について技術上の管理を行います。なお、当該専門工事の許可を持つ建設業者に下請けに出す場合は、専門技術者を置く必要はありません。
• 資格: 配置される専門技術者は、その施工する専門工事の業種に関して、主任技術者になれる資格(法第7条第2号の要件)を満たしている必要があります。
主な違いのまとめ
主任技術者
対象範囲: 請け負った工事全体の技術管理
配置の原則: 原則としてすべての工事現場に必須
根拠条文: 建設業法 第26条第1項
専門技術者
対象範囲: 附帯工事など特定の専門工事部分の技術管理
配置の原則: 許可外の附帯工事等を自ら施工する場合のみ必要
根拠条文: 建設業法 第26条の2
なお、実務上、一人の技術者が要件を満たしている場合には、その現場の主任技術者(または監理技術者)と専門技術者を兼ねることも可能です。また、現場代理人と兼ねることも認められています。
前後の記事
次記事

